スカラ座でバレエ鑑賞

世界三大劇場といえば、パリのオペラ座、アルゼンチンのコロン劇場、そしてミラノのスカラ座だそうで。

私はと申しますとミラノにかれこれ15年ほど住んでおりますからして、スカラ座なんて毎日のように通っていますよ。庭のようなものですよ、とえっへん胸を張って言いたいところなのですが、なんと一度も行ったことがなかったのです。 横を通ったことは何度でもあるんですが。。。あ、あと劇場の中はちらっとみたことはあったんですよ。

いつの日か行ってみたいという憧れを持ち続けて幾年月。ついにやりましたよ。愛妻のKKちゃんと「くるみ割り人形」をスカラ座で鑑賞して参りました。チャイコフスキーのバレエ作品で1892年初演だそうです。130年の歴史。

バレエがどんなものか知識も経験もイメージも何もないので、全くの初心者として望んだのですが、劇場は満員。伝統のあるスカラ座の内部は異次元で雰囲気も最高です。

開演時間になり、音楽が始まって、私はくるみ割り人形の世界に引き込まれました。いや〜、心底しびれました。バレリーナの踊りにも心酔しました。全くの初体験だったために感動がひときわ強かったのだとは思いますが、芸術でもスポーツでも一流のものを実際に自分の目で見て感じるのは大切ですね。

観客がエレガントな装いをしていたのも場の雰囲気にふさわしく、なぜこの場にフォーマルな格好が似合うのか納得しました。芸術に対する正しい敬意と言いましょうか。私も精一杯お洒落をしたつもりでしたが、次の機会にはピカピカに磨いた革靴を履こうと思います。

皆様もミラノへいらっしゃることがあればぜひ一度はスカラ座へ!

山根 力