「人間ドックの胃カメラ検査(無事)」

日本に一時帰国した際に人間ドックに行くことにしました。特に何かあるというわけではないものの、時折はチェックをしておこうと思いまして。

流石は日本のシステム。流れるようにテンポよく様々な検査を行ってゆき、午前中で全てが完結してしまう手際と準備の良さには心から感銘を受けました。イタリアで同じ検査をすると3日くらいかかってしまうかもしれません。

ときに、皆さんは経口胃カメラ検査をしたことはありますか? 私は、あります! 今回で人生2回目だったのですが、いやー、あれを安々と乗り越えられる人がいたら私は心から尊敬します。テストをする医師も「苦しい検査にはなりますが…」と前置きしてからはじめましたもんねー。

「キャー! しんどい。しんどすぎる! 0.1秒でも早く終わって欲しい」と涙を流しながら耐えました。でも医師と看護師さんは大変に親切にしてくださり、ありがたく思いました。

胃カメラの試験が終わるとすぐに「お疲れ様でした(ほんとにグッタリ)どうぞおかけください」といって、いま撮影した画像を見ながら先生が結果について説明してくれました。一枚ずつ写真をモニターで見せながら私の喉や胃や十二指腸がどうなのかについてわかりやすく教えてくれたのです。

「はい、これが●●で。次に奥に進むとこうなっています。ここに傷がありますが特に問題はありません。」

丁寧な説明なのですが、私は聞いていてハラハラしました。何か不調なところは無かったか? 再検査が必要だったらどうしよう? 次の写真で「予期せぬものが写っていたらどうしよう」などと考えたり。先生の説明は続き、写真が最後に達して「…はい、そういうわけで 特に心配するところはありませんでした。きれいな胃でした」 とのコメントを頂きました。(小さくガッツポーズが出ましたよ。)

先生は画像を見ながら胃カメラで撮影を行い、一連の検査の後に改めて私に向かって説明をしてくれたのですが、それなら最初から「お疲れ様でした。特に問題はなさそうでしたよ。一緒に写真を見てみましょう」と言ってくれたらドキドキせずにすんだのにぃ! と思いました。

私は普段から真剣な話をする時は「いい話があるんだけどね」とか「最終的にうまくいったんだけどこんなことがあってさ」という風に始めることにしています。そうすると聞き手は安心しながら耳を傾けることができるかなと思って。

偉そうに書いてみましたが、胃カメラの先生の場合は、私に説明しながら見ている画像で何かを発見してしまうことがあるかもしれないので最初に結論を言わなかったのかもしれませんね。とにかく終わってよかった! 人間ドックが無事に終了し、とんかつを食べて帰りました。

山根 力