市場文化

イタリアにはメルカートと言いまして、毎週決まった広場や通りで開かれる市場があります。

例えば私が住んでいるミラノ郊外の町では、金曜日の朝に広場でメルカートが開かれると決まっています。これがまた賑わっていまして。

誰でも市場に出店できるわけではなく指定場所の権利を有している必要があるため、基本的にはいつも同じ場所に同じお店が出ています。わかりやすくて便利です。

店と言っても仮設ですから、ほとんどは商品を積んだ改造トラックです。車の荷台部分の側面がパカっと開くようになっていて、あっという間に販売スタンドの出来上がり。

このメルカートで何が買えるかというと…魚、肉、野菜、チーズ、服、靴、生活用品、などなど、まあ何でもあるんです。面白いのは下着屋さんとか。結構普通に賑わっています。

イタリアにはスーパーマーケットも存在していますが、こういうメルカートであーだこーだ言いながらそれぞれのお店のこだわりのものを購入するのはかなり楽しいものです。魚屋さんとは仲良くなって、おいしい刺身にできるものが入ったら「今日はいいの入ってるよ!」と言ってくれます。八百屋さんでは、「この玉ねぎはこうやって料理するとおいしいからやってみたら!」などと教えてもらいます。

あ、ちなみに値段交渉はあまりしません。初めて行くお店などで質の悪いものをこっそり掴まされるようなことの無いようには気をつけます。

Covidの影響で日本からはイタリアに来にくい状況ですが、これが終わったらぜひメルカートを体験しに来てください。ぜひ一緒に行きましょう!

(山根 力)