コーヒー焙煎

私の住んでいるイタリアといえばエスプレッソ。イタリアでは「エスプレッソ」と言わなくてもcaffè(カフェ)といえばそれはエスプレッソのことを指します。私も大好きです。

エスプレッソの弱点を挙げるとしたら、あっと言う間に飲み終わってしまうこと。だって量が少ないですもんね。

コンピュータの前に座って色々と作業をしたり、本を読んだりしたい時にはやっぱりたっぷり飲みたい。なので特に昨年から家にいる時間が長くなってきてからは、焙煎所で豆を買ってきてガリガリと挽いてフィルターコーヒーを淹れて飲むようになりました。

そんなある日、焙煎してみることを思いついたのです。Youtubeで見てみたらやり方のビデオがたくさん! ほうほう。家でできそう。私には美味しいコーヒーを飲むことに強いこだわりがあるわけじゃないんですが、どうなるんだろうという好奇心がありまして。

近所の焙煎所で生豆を買ってきてフライパンで焙煎してみました。パチパチと音が鳴ります。上出来ではありませんでしたが、それなりに美味しく頂きました。

コーヒーを家で焙煎してみてねと友人に近況報告すると、結構大変でしょと何人かに言われました。確かになー。突き詰めていけば二度と戻って来ることができない世界のような気も。。。でもそんなにこだわってないし。。。

と、やる気を失いかけていたら(早い)、なんと日本にいる私のいとこが自家用焙煎のプロといってもいい人で、自分の家で上手に、しかも簡単にやっていることがわかったのです! なんたる僥倖。彼いわく、「コーヒーなんて、奥深いものなんて考えずに家で楽しく作って飲めばいいのさ」ですって。こういうスタンスいいですね。

「高い焙煎機械なんていらないよ」と、2500円くらいで作れてしまうハンドメイドの焙煎マシーンの作製方法も惜しげもなく伝授していただきました。

実際にどうやってやれば美味しく焙煎できるか長年の経験と技術を密かに指導していただき、家でやっております。お味噌を家で作ったらなんかおいしいみたいな感じでしょうか。既に焙煎されたものを買ってくるよりも楽しく飲めるのは間違いありません。

今日、そのことをイタリア人の友達に話したら、「お、いいね。そういえば僕はビールを家で作ってるよ」と! 日本だと家でお酒を作ってはいけなかったはずなのでこれは盲点でした。とても安価に美味しいものができるらしいので、次はビールをやってみよう。

(山根 力)