数年しか勉強していないのにアラビア語ペラペラのイタリア人、ステファノ君と趣味の話になった時、彼は冗談半分で悲しそうな顔をして「そういえば僕には趣味がない!」と頭をかかえました。
趣味がないということにうっかり気づいてしまい「なんと!」となるのはイタリア人も同じなのだね思ったのですが、でも彼はアラビア語がうますぎるし、ユーモアのセンスはあるし、料理は上手だし、優しいし、といいとこだらけなんですよ。
そんな彼が「趣味の有無」ということなんかで苦しまなければならないとは何かが間違っているのではないかと思ったわけです。でもわかります。私も「これといって趣味が無い」ということに後ろめたさを密かに感じてきた一人の人間なのですから。わかるよ、わかる。
ふと頭に浮かんできたのが前回のBlogで触れたNHKラジオ英会話講師の大杉先生のプロフィールです。先生は自己紹介として「趣味」ではなく「得意なこと、不得意なこと」を書いておられたんです。
おそるおそる、このポンティのウェブサイトにある私の自己紹介の部分を久しぶりに見てみました。何と書いていたのでしょうか。どれどれ、ポチッ…
「趣味:ロードサイクリング、犬の散歩、読書」
わあー! つ、つまらなさすぎる! 犬の散歩? 読書? はぁ? ありきたり過ぎて涙が出そうではありませんか。何の自己紹介にもなっていません。大いに反省しました。
そこで趣味ではなく、得意なことと不得意なことを考えてみました。
得意なこと:ロードサイクリング(これはやっぱり譲れないか)、無線交信のまね(だいたいみんな笑ってくれる)、すぐに感動して泣いてしまう(誰ですか、私のことをクールだと思っているのは!)こと。
不得意なこと:料理(これは私の愛妻の料理がうますぎるからという理由もある)、関西人と最後まで気づかれずに標準語で話をする(ぜったいどこかでバレる)こと。
ふむふむ。これだと「らしさ」がちょっと出ますよね。ステファノ君にも教えてあげよう。2022年からは「趣味」に縛られずに自由に生きるぞー!
(山根 力)