「〜になります」

みなさんこんにちは! 私は日本を離れて15年近くになります(はやいなあ)。しかもコロナウイルスの問題で2年半ほど日本の地を踏んでいません(一時帰国したいなあ)。

外国に暮らしているとネットでいろんな情報はリアルタイムに入って来るものの、日本の空気感がわからなくなるということが生じます。この空気感とは、住んでいるからこそ意識せずとも常に目にしたり耳にしたりして感じる雰囲気のことです。

例えば日本でどんなファッションが流行しているのか。確かにデジタル雑誌やYoutubeを見れば最新情報は入手できるのですが、実際に街を歩いてみんながどんな格好をしているのかを実際に目にしているわけではないので、それがどの程度のものなのかはよくわからないのです。

外国で日本の空気感が感じられないものは、服装、人気の食べ物(マリトッツォが人気だって?)、芸能人といった流行り廃りのあるものですが、その中に日本語の表現もあると私は言いたい。

最近のことです。日本に居住している一人の弊社スタッフが社内チャットに「〜になります」とやたら書くようになったので、そこは「〜です」じゃないのだろうか? 「〜になります」っていうのは変化を表す表現ではないのだろうか? と気になりだしました。だんだんと日本国外に住んでいる他のスタッフもそれに影響されてか「です」のかわりに「〜になります」と書くようになってきました。例えば「集合場所は〜です」と同じ意味で「集合場所は〜になります」と書くのです。

ネットで調べてみたところ「〜になります」は変化が生じない場合に使うのは誤用であるという記事が幾つか見つかりました。(ということは日本である程度使われ初めているっていうことですよね?)ここでその記事をみんなに見せて「ほらほら、これは誤用だから使っちゃダメ!」ということもできるのですが、日本国外に住んでいる私はいかんせんその空気感がわからないのでこれが日本で受け入れられているのかどうかがすぐにはわかりません。

でも仕事で受け取る日本のクライアントからのメールにも「〜です」で足りるところに「〜になります」と書いてあることが多くなってきました。市民権を得てきているのでしょう。

私自身はまだ「〜になります」という表現に馴染んではいないのですが、徐々に気にしなくなっていくんでしょうか。きっとそうでしょう。ではこれで今月のブログは終わりになります。

(山根 力)