久しぶり:20年

チローン。「山根、久しぶりやな!」 ふだん使っていないFacebookのMessengerに大学時代の先輩であるSさんからメッセージを受信しました。

Sさんとは大学の自転車競技部で一緒に走りまくった思い出があるのですが、とても親切で聡明な人で、まだ若くて悩みがちだった(学生の頃ってそうですよね?)私をいつも励ましてくれた人でした。

メールアドレスや電話番号を失ってしまい、ときどきは思い出していたものの長く連絡が途絶えたままでした。

早速ビデオコールをしてみたところ、なんとSさんは最近転職した新しい会社で重要な欧州でのプロジェクトを任されていて、イタリアにも何度も来ているとのことでした。「20年ぶりやな」と話すSさんを見て懐かしさが爆発しました。「久しぶりに話せて泣きそうです」と言うと「俺はもう泣いてるけどな」と。相変わらず軽妙なSさんは日焼けして以前にも増して滅茶苦茶スポーティでさすがでした。

ポンティのホームページに掲載してある私の情報を見て、コンタクトをくれたそうです。「少し前にFacebookで見つけてたんやけど、なかなか連絡できなくて」とおっしゃるから、「なんでですか、もっと早く連絡くれたら良かったのに」と言うと「いや、お前に連絡するの、ちょっと敷居が高くてな」と。

焦りました。まさか私は声をかけるのをためらうような人間になってしまったのではないでしょうね? きっとSさんお得意のいつもの冗談でしょう。今度東京かミラノでお会いしたらそっと尋ねてみることにします。

(山根 力)