テンション

出張などで11月、12月とイタリアを離れていました。自宅のあるイタリアをこれほど長く留守にしていたのは初めてなのですが、何が起きたかと言うと…

年が明けて1月に友人のフェデの自宅にお呼ばれになって夕食を頂いている時のこと。フェデの奥さんのアドルフィーナが私を見て「あなた、今日調子悪いのね?」と。多少の時差ぼけは残っていたかもしれないものの、調子は良好。「なんで?」

「全然しゃべってないじゃない」

あ、そういえばそうだ。私は、友人達と食卓を囲みながらフムフムと熱心に聞き役に回っていたのです。イタリアではもっとガンガン話すのが普通であった! 2ヶ月も日本的な環境に身を置いていた私からイタリア色が薄くなっていたのでした。

「ちょ、ちょっと待ってね。いまギアを上げるから!」と焦りつつ言ってから心の中で2速ほどシフトアップしました。テンションを高めてたくさん話したということです。

美味しい食事(バーニャカウダというピエモンテ州のそれは美味なものをいただきましたからね!)が終わりアドルフィーナに「ほら、大丈夫だったでしょ?」と言うと「うん、元気だったわね」とOKをいただきました。

いやー、それにしてもイタリア人ってよく話しますねえ! 今さらの気づきです。もちろん口数が少ない人もいますがやはり例外的。大部分の人がたくさん話すので、私が日本人としては非常に非常に非常に(3回も繰り返した)お喋りだったとしても何のその。スッと受け容れてくれます。

具合が悪いと言われてしまうことの無いように、これからもイタリアの友人といる時は沢山話すようにします!

(山根 力)